看護師を辞めたい!と思った理由から転職手順まで詳しく解説

2024.04.25
看護師を辞めたい!と思った理由から転職手順まで詳しく解説

看護師の仕事は精神的・体力的にもきついため、一度や二度「辞めたい!」と思った人は多いと思います。

  • 仕事がツラくて辞めたい
  • 仕事量に見合った給与ではない
  • 職場の人間関係(いじめやパワハラ)に疲れた

など理由は人それぞれに様々あることでしょう。

しかし、いざ看護師を辞めようと思っても、「今辞めて後悔しないか?」とか「次の職場がすぐに見つかるのか?」など転職することに不安を感じる方も多いのでは無いでしょうか?

この記事では、看護師を辞めたいと思った理由やその時の対処法だけでなく、実際に退職する際の手続きや転職活動を行なう際のポイントなどを解説します。

看護師を辞めたいと思っている人はもちろん、職場に対する悩みを抱えている人もぜひ読んでみてください。

看護師が仕事を辞めたいと思う理由ベスト5

看護師を辞めたいと思っている人の理由は人それぞれですし、様々な理由があります。

皆さんから寄せられた口コミを参考にして、あなたが今実際に抱えている悩み事と照らし合わせてみてください。

あなたが抱えている悩み事は、決してあなただけが感じている訳ではありません。
仲間の体験談を参考に、あなたの悩み事の解消に役立ててください。

看護師が「仕事を辞めたい!」と感じる主な理由は次の5つです。

  • 人間関係が悪い
  • 業務量・残業時間が多い
  • 給料が安い
  • 看護師に向いてない
  • 医療ミスへのプレッシャー

それぞれ詳しく確認しましょう。

人間関係が悪い理由で看護師を辞めたい

看護師が辞めたいと思う理由で一番多く見られるのは、やはり人間関係の問題です。
人間関係の問題は、看護師に限らずどの業界や職種を問わず見られる一番大きな退職理由の一つです。

特に、上司や同僚という職場の人間関係に限らず、医師や患者との間にも生じてくるので対応が大変です。

看護師など医療に従事する人たちは、チームで仕事を行なうため、コミュニケーションが重要ですが、人間関係が悪くなることでチーム全体の関係性が悪くなると仕事にも影響して、最悪の場合、患者の生命に悪い影響が出る可能性もあります。

人間関係の悪さが原因で最悪の結果になった場合は、相当なダメージを受けることになります。

また、女性が多く働く看護師の職場では、いじめや嫌がらせ、噂話に陰口が多いという内容や、上司からのパワハラで悩んでいるという口コミも多く見られました。

参考:看護師の退職理由No.1|職場の人間関係の改善の秘訣とは

看護師を辞めたいのは業務量・残業時間が多いから

看護師を辞めたいと思う理由で人間関係と同じくらい多い口コミは、業務量や残業時間の多さです。

看護師は患者さんの治療や看護、入院時のサポートから看護記録等の事務作業まで、幅広い業務を行なわなくてはなりません。

特に、コロナ禍において感染者が多くなる時は、入院患者で病床が埋まる時でも、慢性的な人手不足によって看護師一人ひとりの負担が大きくなり、それが原因で看護師を辞める人も少なくありません。

また、夜勤があるなど変則的な生活パターンで体力的にもきつい仕事であるにもかかわらず、夜勤や残業手当てが充分ではないなど労働条件が整っていないのもその理由です。

仕事内容に対して給料が安いと看護師を辞めたい

看護師を辞めたいと思う理由で業務や残業時間が多い理由の次に来るのが、給与面での不満です。

看護師の仕事は、肉体的にハードなうえ、「患者の生命を守る」という精神的な負担が大きく精神的なプレッシャーの割りに給料が安いと感じている看護師が多いです。

首都圏の大病院ならある程度の水準はあるかもしれませんが、地方にある小さな病院やクリニックで働く看護師は、給料が低すぎてモチベーションが上がらず、辞めたいと思う看護師が多いようです。

新人の頃に比べると仕事量も増え、中堅といわれる立場になっても報酬がそれほど上がらない現状に満足せず、看護師の仕事から離れる看護師が急増するのも一因のようです。

そもそも仕事が向いていないから看護師を辞めたい

看護師として働いていると「自分は看護師には向いていない」と感じて看護師を辞めてしまう人もいます。

看護師の仕事は、患者と接する時間が長いので、「人とコミュニケーションをとるのが苦手」という人は、看護師に向いていないと感じるでしょう。

逆に、看護学生時代には患者一人ひとりに丁寧に接したいと考えていたのに、実際に看護師の仕事を始めたら、忙しくて患者と充分なコミュニケーションをとる余裕がなく、イメージしていた看護師にはなれないと感じている人も多いようです。

また、自分が希望している診療科以外の診療科に配属されると、看護師として働くこと自体にモチベーションが保てなくなります。

その場合、院内での異動が可能なら、異動の希望を申請してみてはいかがでしょうか?
それが叶わない場合は、退職または転職を検討するようにしましょう。

医療ミスへのプレッシャーから看護師を辞めたいと感じる

看護師の仕事は、患者の生命に関わる重要な仕事ですので、常に気が抜けません。
命にかかわる医療現場だからこそのプレッシャーや責任感の重圧に耐え切れないと悩むコメントもあります。

特に責任感が強く真面目な人ほどそのプレッシャーに耐えることができなくなり、精神的な負担に耐え切れず辞めてしまう看護師も多いことも事実です。

重大な責任を負うのが嫌だったり、医療ミスが怖い看護師の方であれば、患者の医療治療を必要としない受付や事務職、医療現場から離れた職種への転職を検討すると良いでしょう。

それ以外の理由として「結婚できないから」という私生活を重視する内容であったり、「他にやりたい仕事がある」という看護師にこだわらず積極的なキャリアアップを目指して転職したいと考える人など様々な口コミが見られました。

看護師を辞めたいと思った時にやるべき対処法3選

看護師を辞めてしまうと、場合によっては後悔してしまう可能性があります。

辞めてしまってから後悔する事が無いよう、いきなり看護師を辞めるのではなく、まずいくつかの「対処法」を試してみましょう。

看護師を辞めたいと思ったら一旦休んでみる

精神的・体力的に疲れた状態だと、冷静な判断を下すことができません。

そのような状態で仕事を継続すると医療ミスをしてしまう危険性が高いので、看護師を辞めたいと思ったときは、思い切って一旦お休みを取得してリフレッシュしましょう。

しっかり静養して、冷静な考えや判断ができるようになったら、自分が転職を考えている理由などを整理してみてください。

一時的な感情で辞めてしまった後、「やっぱり辞めなきゃ良かった…」という事態に陥りがちです。

辞めたいと思ったら、先ず「休み」を取り、仕事のことを考えず、思いきりリフレッシュしましょう。

辞めたい理由をはっきりさせる(ストレスを抱え込まずに相談する)

看護師を辞めたいと思うようになったら、その原因と理由をはっきりさせましょう。

「とにかく仕事を辞めたい」という気持ちだけでその場から逃げても、何の解決にもなりません。

看護師を辞めたいというあなたの気持ちを客観的に把握して、分析するためにも、辞めたいと思った原因や理由を書き出して整理してみましょう。

もし自分一人では整理できない場合は、一人で考え込まずに、身近な人に相談してみては如何でしょうか?

信頼できる同僚や知人と話したり、同僚や先輩看護師に相談すれば、あなたとは違った意見やアドバイスをもらえるかもしれません。

また、誰かに話すことで頭が整理されて、「もう少し頑張ろう」という気持ちになれる可能性もあります。辞めたいと思った場合は、一人で悩まずに誰かに頼ることも大切です。

辞めた後のキャリアアップを考える

看護師を辞めた後、どの様な人生を歩んでいくのか、新たな目標に向かって積極的に動き出すためにも今後のキャリアプランを考えておきましょう。

キャリアアップを考えるうえで、何を実現させたいのか?本当にやりたいこととは何なのか?などを考えることで転職活動を行う際にあなたが考える「軸」が定まることで、ミスマッチを未然に防げることにもつながります。

キャリアプランに沿った転職をすることで、あなたに合う職場が見つかる可能性も高くなります。

我慢して働き続けるよりも、転職して働きやすい職場で生き生きと、あなたらしく働くことでキャリアアップできる可能性も高まりますので、積極的に行動してみましょう。

「看護師を辞めたい…でも辞められない」事情とは?

「看護師を辞めたい」と思ってはいても、様々な理由から実施できていない人が多いことも事実です。

看護師を辞めたいけど簡単に辞められない理由を見ていきます。

退職を認めてもらえない

看護師を辞めたいと退職の意思を示しても、職場の上司から退職を認めて貰えず、なかなか退職できないというケースがみられます。

退職交渉の現場で強く慰留されると看護師の優しさを利用して、強く慰留して、辞めづらくなり仕事を続けてしまう看護師も多いです。

しかし、労働者は「辞める権利」と共に、「職業選択の自由」という権利を持っていますので、上司が退職を認めてくれない場合でもその上の立場の人に申し出ましょう。

辞めることを決意したら、毅然とした態度で退職交渉に臨みましょう。

参考:憲法22条に規定する職業選択の自由について 厚生労働省

奨学金の条件に引っかかる

看護婦の多くは、看護学校に通う際に「奨学金制度」を利用しており、奨学金の無返還を条件として指定された医療機関で一定期間働いている看護師も少なくありません。

辞めたいけど、奨学金の返済が必要なので退職できないとか、退職しても返済義務が残ってしまうことを心配して働き続けるケースが見られます。

しかし、奨学金を返済してないからといって、絶対に退職できないわけではありませんし、働き続けることで何時かは返済出来ますので、奨学金の返済を理由に退職や転職することをあきらめないでください。

家族や周りの人に引き留められる

看護師を辞めたいと家族や周りの人に相談すると、これからのことを心配して退職を反対される看護師も多くいます。

また、看護師の免許をとるために学費がかかることやこれからの収入が減少することを心配して看護師の仕事を続けている人もいます。

しかし、看護師を辞めるのはあなた自身であり、最終決定権はあなたにあるということを忘れてはいけません。

周囲の意見は大切ですし、尊重しながらも振り回されることなくあなたの意思を強く持つことが重要です。

看護師を辞める時に使える退職理由3選

看護師を退職する時に使える効果的な退職理由を3つご紹介します。

スキルアップのため

看護師を辞める理由が「スキルアップを目指すため」と説明すると、上司も慰留しづらくなります。

「自分の目指していることが今の職場環境では実現できない」ことを具体的に説明できれば、上司も無下に引き止めることが出来なくなりますので、先ずあなたが実現したい夢を具体的に書き出しましょう。

また、「今の職場が原因で辞めるわけではない」と辞める理由を説明できれば、人間関係に悪い影響を与えることはありません。

家庭の事情

看護師を辞める理由が「家庭の事情」であれば、慰留しても無駄だと判断して、あまり引き止めにあうことなくスマートに辞めることができます。

家庭の事情というのは、第三者が介入しにくい部分であり、変えたくても変えられないので、上司もあまりしつこく引き止めないでしょう。

具体的には、家族の体調不良や配偶者の転勤、結婚や出産・介護などを理由に伝えるとスムーズに退職できることになります。

自身の体調不良

看護師を辞める理由として看護師の仕事は、シフト勤務で夜勤や残業が多く、体力的にも精神的にも負担が大きいからです。

あなたを雇用している側から考えても「体調不良になりやすい職場環境である」ことは、誰よりも認識していますので、心身の不調を理由として伝えれば、退職できる可能性は高いです。

伝え方も「かかりつけ医からしばらく休んで、休養するよう言われた」とか「体調を心配して、退職したらと家族や友人から言われた」など、第三者から看護師を辞めるよう意見やアドバイスを受けていることを伝えましょう。

看護師が失敗しない転職をするためのポイント3選

看護師を辞めたいと思って転職をする場合に後悔しない転職活動のポイントを3つご紹介します。

転職の理由を明確にする

改めて、転職の理由を明確にしておきましょう。

転職の理由が明確でなく「仕事がツラい」、「職場の人間関係から逃げたい」という一時的な感情で転職してしまうと、転職した先でも同じような理由で転職を繰り返してしまう可能性があります。

何度も転職を繰り返すと、再就職することが次第に難しくなってしまいます。
そうならないためにも、転職の理由を明確にしておきましょう。

そのうえであなたが今後どの様に生きたいのかキャリアプランを立てましょう。

転職する場合、重要なのは退職理由よりも、将来どんな看護師になりたいか、そのためにどんなキャリアプランを考えているのかが重要です。

キャリアプランを明確に持っていて、それに基づいた退職理由や志望動機であれば、転職の成功率はグッと高まります。

情報収集を徹底的に行なう

希望する転職先の採用条件や待遇、労働環境などを詳しく調べましょう。

実際に働いている人にヒアリングするのが一番参考になりますので、先輩や友人・知人の看護師を通じて、現場の状況を確認しましょう。

ヒアリングだけでは情報収集が出来ない場合は、口コミサイトを利用しましょう。

現場で働く看護師の生の声を聞くことで、内部の雰囲気や人間関係を把握することができます。

しかし、口コミサイトにはネガティブな情報が多いので、参考程度に見ておく程度にとどめておきましょう。

複数の転職サイトに登録する

初めて転職する看護師の方で、転職活動の具体的な方法が分からない方や情報収集したい方は、転職サイトを活用しましょう。

転職サイトでは、看護師の転職を専門に様々なサービスを提供してくれます。

応募書類の添削や模擬面接、さらに転職希する条件についても交渉してくれますし、細かい情報まで取得することができます。

多忙な看護師でも働きながら転職活動を進めることが可能ですし、情報収集のためにもいくつか複数の転職サイトに登録することをお勧めします。

参考:看護師の求人・転職サイト【看護roo!(カンゴルー)転職】

まとめ

看護師を辞めたいと思った理由から対処方法、さらに転職手順まで詳しく解説しましたが如何でしたでしょうか?

看護師の仕事は、患者の生命を助けるやりがいのある仕事であるものの、逆にプレッシャーやダメージを受けることもありますし、仕事内容や量の多さに加えて人間関係の悩みなど様々な理由で辞めたいと思っている看護師は多いです。

今の職場が嫌なのであれば、我慢する必要はありませんし、看護師の資格を活かせる仕事は沢山あります。

また、キャリアアップのために全く新しい可能性を探求するのも良いかもしれません。

大切なのは、あなたがこの先の人生をどうしたいのか?です。
あなたが夢に描く自分自身の人生をキャリアプランに合わせて、理想の働き方ができる職場を探してトライしてみてください!